"シメは抹茶"で正解だった 京都ふたり旅 2021.10.4-7 4日目(その4) 清水一芳園~亀屋陸奥/京都市内

2021年10月7日(木) 京都市内⇒横浜市

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       獅子舞のような「雨除け」。京都はディテールも面白い。

 

この日は、バスや地下鉄の一日乗車券は購入せず

ホテルから歩いて行ける範囲を回ることを、決めていた。

なので、京都駅から徒歩五分の殿田食堂で昼ご飯を食べた後

食後のデザートにリストアップしていた店の数は、五本の指に満たない。

それでも、京都の旅の締めくくりは「甘味」!

という方針は変更したくなかった。

前回(昨年11月)、数十年ぶりに訪れた京都旅行の最終日。

昼食後、「梅香堂」で食べたホットケーキが、最高に旨かったからだ。

 

そんな"甘い記憶"を引きずっていたため、半分くらいは

――今回のシメも梅香堂にしようか?

って気分になりかけてもいた。

しかし、「"二匹目のドジョウ"は、得てして期待以下に終わる」

というささやきが頭の中で何度も聞こえたので、今回はバスすることに。

そう。初めて入った店の料理にどれほど感動しようとも

「2回目」は、なぜかいつも「・・あれ?」な気分になってしまう。

要するに、頭の中で〈感動〉を盛った分、期待が膨らみ過ぎて

"最初と同じ"では満足できない自分がいるのだ。

 

おまけに、2回目の「・・あれ?」を体験すると

その失望感から、最初の感動までトーンダウンすることが少なくない。

なので今回は、「梅香堂」の思い出を美しく留めたまま

あえて別の店を選ぶことに。

 

結果、残された少ない選択肢からチョイスしたのが

首都圏など大都市に支店を展開している

茶問屋直営カフェ「清水一芳園(しみずいっぽうえん)京都本店」だった。

 

前振りが長かったぶん、本編は短めに済まそう。

たぬきうどんの殿田食堂前から、なるべく静かな道を選びつつ北東へ。

JRの高架下をくぐり、塩小路橋で鴨川を渡れば、目的地まであとわずか。

うららか、と呼ぶにはちょっとキツめな秋の陽射しを浴びながら

「あ、三十三間堂だ」と、40年近く前に訪れた記憶を呼び覚ましたりするうち

東大路通の角っこにある目的地に到着する。

20分そこそこの京都散歩で、おなかもいい塩梅にこなれてきた。

 

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   懐かしの「三十三間堂」。40年近く前は、中も外もボロボロだったっけ。

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   「清水一芳園」の店構え。オシャレ。暖簾下の式台で注文を決める。

 

ガラス張りのオシャレな店先には

式台に載ったメニューを真剣に検討する先客がいた。

大学生かОLといった雰囲気の、若い女性の二人連れだった。

どうやら先にここでメニューを決めてから、入店するシステムらしい。

これも、コロナの「密」を避けるための工夫なのだろう。

 

幸い、お品書きは2部用意されてあったので、すぐ検討に入ることができた。

・・といっても、品書きは全部合わせて10種程度か。

うどん類も提供していたが、もちろんここはスイーツ一択。

せっかくの「お茶さん」なのだから、ここはやはり抹茶を使ったメニューだ。

結局ふたりとも、定番人気の抹茶パフェ「宇治抹茶エスプーマ仕立て」に決める。

値段は、確か1000円ちょっとだったかな。

 

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        一瞬、寿司屋を連想したカウンター席。

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         トイレ手前の突き当りにも、可憐な生け花が。
 

店内は、予想していたよりずっと小さく

10人ほどが座れるカウンター席と、7~8人一緒に食べられそうな変形円卓。

あとは窓際に3つ、4人掛けのテーブル席が並ぶだけ。

有難いことに、先客は前述の2人を合わせても、わずかにツー・ペア。

外の通りに臨む、窓際のテーブルに着席する。

やはりコロナ対策で、テーブル間は透明なトアクリル板?で隔てられていた。

 

そして待つこと、7~8分。

宇治抹茶エスプーマ仕立て」が、目の前にトンと置かれた。

どんな見た目かは、スマホで検索すれば一発。

ほんと、便利な時代になったもんだね。

てなわけで、あとは実食した感想。

 

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         抹茶の味を楽しむパフェ。お子様向きではない。

 

抹茶をムース状して氷に乗せたところが、一番の特徴かな。

「パフェ」という言葉から連想する"甘さ"は、かなり抑えられている。

スイーツというより、大人向けの抹茶デザート。

新線な茶葉の風味を糖分でごまかさないところが、気に入った。

最初に登場したときは、予想以上の大きさ(高さ)で

「食べ切れるかな」と心配になったけど

"冷たい抹茶"を喫する感覚で、サクサク喉を通っていく。

もちろん、ふたりとも完食。

当たり前のことだけど、久しぶりに「抹茶を食べた!」実感が心地よかった。

うん。やっぱり"2回目よりも1回目"、だったね。

 

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     ごちそうさま。次は「かき氷」かな。いつになるかわかんないけど。

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            鴨川上で停車中。大丈夫か?

 

さて、残り時間はあと90分そこそこ。

来た道を逆戻りし、京都駅の北側を素通りして

前回同様、堀川通を挟んで西本願寺に向かい合う老舗

本願寺ゆかりの銘菓店「亀屋陸奥(かめやむつ)」に立ち寄り

自分たち用の土産に、「松風」のお徳用袋(700円)を購入する。

要するに"切れっぱしの詰め合わせ"だが、味は化粧箱入りの正規品とまったく一緒。

昨年秋、2袋買って以来すっかり気に入り、今回も最後のお買い物となった。

 

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   お気に入りの老舗銘菓店「亀屋陸奥」。店員さんはちょっとそっけないけど。

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     道を挟んで"お西さん"。龍谷ミュージアムにも行きたかったなぁ。

 

そんなこんなで、2年続いた3泊4日の京都の旅も、これでおしまい。

残るはルーティン行動の、荷物ピックアップ&のぞみ号乗車のみ。

でもって16時30分に京都駅を出たと思ったら、2時間後にはもう新横浜だ。

千葉や埼玉に住む娘たち家族を訪ねるより、時間も手間もかからない。

文字通り〈ちょっとそこまで感覚〉で行ける京都・奈良・大阪方面の旅は

この後も、状況が許す限り続けていきたいぞ。

 

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        "のぞみ"は東へ。あっという間の2時間だ。

 

・・とはいえ、海外旅行が解禁になったら「待ってましたっ!!」とばかり

国際線ジェット機に飛び乗るんだろうなぁ。

 

ではでは、またね。