コインブラに漂う"ハリポタ臭" ポルトガルふたり旅 2016.6.7-13 4日目(その2) ポルト⇒コインブラ⇒リスボン

2016年6月10日(金) ポルトコインブラリスボン

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            700年前の・・・「ハリポタ」!?

 

思ったより人気のない坂道を、折り返すように登っていく。

すると、ちょうど大学の手前に来たところで

人通りの多いもう一本の道と合流した。

駅前から直登する道ではなく、そっちのほうがメインストリートらしい。

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            6月のコインブラは、花の盛り

 

ともあれ、一気に観光地と化したコインブラ大学エリアへ。

図書館などにも入場できる共通チケット(9ユーロ)を購入し

大勢の観光客に混じって歩き回る。

さすがは歴史と伝統ある、世界遺産の元?大学都市。

世界中の人々が交わす多彩な言葉をBGMに

700年余りの歴史を持つ重厚な「ラテン回廊」「帽子の間」などを見学する。

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        たぶん「帽子の間」。天井の装飾がオシャレ

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             素朴な鳥のアズレージョ

 

なかでも、300年前に建てられた「ジョアニア図書館」は

『撮影禁止!』の大きな貼り紙にくわえ

鋭いまなざしの職員がダブルの圧迫をかけているだけあって、まさに圧巻!!

きらびやかな内部装飾と調度品に囲まれ

天井まで続く巨大本棚に、よく見るとボロボロの本たちがぎっしり並んでいる。

いや、どう見ても開いた瞬間に崩れそうで、ろくに修復されてないみたいなのだ。

・・・これでいいのか、世界遺産

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        図書館前から旧大学を見上げる。青空が眩しい。

 

ともあれ、少なくとも遠目には豪華絢爛な図書館内部。

よく見ると、歩き回る職員の目を盗み、こっそりスマホをかざす人が少なくない。

は、「バレなきゃOK」ってことなんだろうね。

それにしても、リスボンポルトに比べ

中国・韓国・日本人らしき姿を、まったくといっていいほど見かけなかった。

アジアンに 人気ないのか コインブラ

 

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       教会のパイプオルガン&唐草模様のような天井

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             なんだかカワイイ案内旗?

 

気持ちいい青空の元、2時間ほどかけコインブラ旧大学をひとめぐり。

大多数の観光客と一緒に、行きとは別のメインストリートを降りてゆくと

そこは、土産物屋が立ち並ぶ賑やかな商店街。

日本で言えば、門前町といったところか。

音楽やパフォーマンスを披露する大道芸人?が多いのは、休日のせいだろう。

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             ご存じ「銅像パフォーマンス」

 

この手の華やかさにはあまり興味がない我らは

ひと眺めしただけで、鉄道の駅へと直行。

一番早く出いリスボン行き列車の時刻を訪ね、2等席を予約できるか聞いてみた。

ポルトコインブラ間の高速バスの味気無さに懲りていたので

リスボンまでは鉄道を使おうと、相方と意見を一致させていたのだ。

・・しかし返事は、「満席だよ」。

ポルトガルの鉄道も、休日はコミコミなのだった。

 

結局、乗車できる列車は夕方以降発だけだと、教えられる。

さすがにそれでは、遅すぎる。

する、窓口のおっさん

「1等席だったら、すぐに乗れるよ」

ちなみに追加料金は、日本円で1000円少々。

仕方ないかと、奮発することに。

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      コインブラB駅ホーム。リスボン方面行き特急列車を待つ。

 

てなわけで、午後3時前の列車をゲット。

乗り換えがちょっとややこしかった。

コインブラ駅から一駅だけのアクセス電車に乗り、特急が停まるコインブラB駅へ。

待つことしばし。悠然とやってきた特急列車の1等席へと乗り込んでみると・・

拍子抜けするほどガラガラ。乗車率2~3割というところか。

さっそく座席指定を無視して、おのおの窓側に移り、優雅な列車の旅を堪能する。

1等だけあって、女性係員が提供する、無料のドリンクサービスつき。

想ったよりも快適な旅に、すっかりリラックス。

ところが、カイジンならではの悩みが・・

案内アナウンスがないため

目的地のリスボン・オリエンテ駅にいつ着くのかがわからない。

 

流れる車窓風景とガイド本の地図を見比べては、現在位置を確認。

(まだこの時点ではスマホのマップを使いこなせていない)

念のため、後ろの席のオバサンに「次はオリエンテ駅か?」と聞くと

「まだ座ってろ」みたいなジェスチャーをしたので、座り直す。

ところが間もなく、ビジネスマン風ヒゲメガネが我々の隣に立ち

「ここは俺が予約したシートだ」らしきポルトガル語

あわてて再度オバサンに「オリエンテ駅はどこだ?」と尋ねると、

後ろの方を指差して「もう過ぎちゃったよ」みたいな返答。

ええーーっ、何だよ!?

おもわず日本語で叫びつつ、荷物を搔き集めて乗車口へと急行。

閉まりかけた扉を抑え、転がるようにホームに降りた。

 

目の前に駅名標があったので、路線図を開いて確認すると・・

オリエンテ駅を通り過ぎてはいたものの、幸いまだリスボン市内。

しかも宿泊ホテル直近の地下鉄駅まで、乗り換えなしで行けることが判明する。

結果的に、最もアクセスしやすい駅で下車したことになる。

ーー毎度のことではあるが、旅先における〈悪運の強さ〉は、ハンパない!

根拠のない自信ばかりが募ってしまう、困った旅人なのだった。

 

ではでは、またね。