甘い1年。苦い1年。 東京オリンピック1年延期の光と影。MakeMakeの休日

たかが1年、されど1年。

と言い換えたほうが、通じやすいだろう。

ともあれ、新型コロナ流行による1年のズレが

今回のオリンピックへの参加選手に及ぼした影響は

予想をはるかに超えるものだった。

 

誰よりも"割を喰らった"のは

前回リオでメダルを獲得するなど、確かな成果を獲得。

4年後にピークを合わせるため、他のすべてを投げうってきた

メダリスト&メダル候補者たちである。

ある者は、3年間積み上げて来た「計画」が白紙撤回されたことで

自暴自棄になり、スキャンダルのネタを提供してしまった。

 

※ただ、こういう場合、「非難の集中砲火を浴びるのは有名人の側だけ」

 というのが、どうにも解せない。

 水泳選手の彼にしても、双方の合意のもとで行なわれたのだから

 両方にペナルティが課せられてしかるべき。

 そもそも一般人同士の不倫であれば、ニュースになどならない。

 こんなの"見せしめ"にもならない、単なるマスコミによる"いじめ"だ。

 朝乃山の「キャバクラ騒動」だって

 ダメと知りながら誘った"バカ"がいなければ、起きなかった事件のはず。

 持ち上げる時は、何ひとつマイナス要因のない聖人君子として讃えるくせに

 ひとたび〈瑕疵〉を見つけると

 終盤のオセロゲームのように、すべての「白」を「黒」に塗り替えようとする。

 本人の意思とは無関係に、一方的に持ち上げられ

 返す刀で地獄の底にまで突き落とされる〈有名人〉こそ、最大の被害者だ。

 

 ・・・脱線した。話を戻そう。

 

そこまで自暴自棄にならなかったとしても

己のすべてをかけて「4年後の東京」を目指していたアスリートたちの

落胆と喪失ぶりは、計り知れないほど大きかったはずだ。

しかも「1年延期」は、あくまでも"とりあえず"の予定でしかない。

そうでなくても、前回リオのレベルとモチベーションを維持し続けるだけで

何年も自分を追い詰めてきたベテラン(実績者)たちにすれば

1年遅れの開催に至るまでの道のりは、想像を絶する苦しみに満ちていただろう。

なにせ、コロナのおかげで海外遠征どころか国内試合にも参加できない。

おまけに、「オリンピックを選ぶか、命を選ぶか」などといった

見当違いの批判や反対意見が浴びせかけられてしまうのだ。

 

だから、1年遅れの東京で

「メダル確実」と(勝手に)騒がれて参加したものの

充分に力を発揮できずに競技を終えてしまった〈有望選手〉のみなさんには

『よくぞ耐えてくださいました。ありがとうございます』

ということぐらいしか、言葉のかけようがない。

 

そして、1年延期という異常事態にも動ずることなく

見事連覇(かそれに準ずる成績)を果たして見せた、実績あるアスリートには

ただただ、頭が下がる思いである。

 

そのいっぽう、「1年遅れ」のおかげで

予想もしなかった"新しい光景"に出会うことができた。

2020年だったら舞台に立つことすらできなかった若きアスリートたちが

鮮烈な輝きを放ってくれたのだ。

 

"奇跡の復活"を果たした水泳の池江選手は言うまでもなく

体操個人総合&鉄棒金メダルの橋本選手

スケートボード3種目を制したティーンエージャーたち、などなど。

明らかに、1年の間に驚異的な成長をとげ

上り調子の勢いそのままに、頂点に登り詰めた「新人」が大活躍を遂げている。

 

さらに、コロナ蔓延による「無観客」も

彼らの活躍にとっては、マイナスよりプラスに作用しただろう。

競技場を埋め尽くした観衆が浴びせる大歓声を自らの「力」に取り入れ

さらなる成果につなげられる〈若手アスリート〉など

そうそう存在できるものではない。

決して少なくない選手たちが、緊張や焦りから平常心を失い

"いつも通りのパフォーマンス"を披露できずに、涙を呑んだことだろう。

 

ともあれ、もしも「コロナ騒動」と「1年延期」がなく

予定通り1年前の夏に開催されていたとしたら

今回の東京オリンピックにおける日本選手たちの活躍ぶりは

現在とまったく違う結果になっていたことは、まず間違いないだろう。

そういう意味でも、《4年に1度しか開催されないオリンピック》の凄みを

肌で感じる日々なのだ。

 

そんなこんな、しょーもないことばかりぽやぽやと頭に浮かべつつ

極上の「オリンピック休暇」を満喫させていただいている。

これほどにも大きな感動を

「オリンピックなど、せいぜいストレス解消ぐらいしか効果がない。

 今からでも中止して、コロナ対策(ひたすら耐える生活)に全力を注ぐのが

 現代人として賢い判断だ」

・・などと一蹴できてしまう神経には、とうてい賛同できない。

 

いのち、いのち、っていうけど。

ただ一人の例外もなく、みんな遠からず死ぬんだぜ。

感動やトキメキなくして、なにが健康長寿だ。

少なくともうたたは

「コロナ対策で東京オリンピック開催は諦めた」ではなく

「大変だったけど東京オリンピックが見れてよかった」という2021年を

全身全霊で応援したい。

 

誤字脱字や乱文があったら、ゴメン。

早いとこ書き終えて

レスリングと卓球とスポーツクラインミグと空手を観戦したいのだ!

 

ではでは、またね。