2018年11月30日(金) バンビエン⇒ルアンパバーン
お客さんでいっぱい。でも、不思議な静けさが漂う
数軒おきにポツポツと店の明かりが灯る
ワット・シェントーン南側の大通りを西へ歩くこと、数分。
車両通行止めの柵の向こうに、細い歩行者用の通路を2本ほど残して
道幅いっぱいに露店がぎっしりと詰まった、ナイト・マーケットが見えてきた。
一軒あたりの広さは、2✖3メートル程度。
扱っているのは、山岳民族手作りの布製品や工芸品といった小物。
生鮮&保存食料や蜂蜜、スパイス、お菓子など。
定番土産のTシャツ、ジーパンといった衣料品を広げている店も少なくない。
店を仕切っているのは、主に女性だ。
子供や赤ちゃんを連れて、家族ぐるみで店番しているところも多い。
だけど、なにより印象的なのは
路上を埋め尽くすほど露店が立ち並び
かなりの数の観光客が行き来しているのに、やっぱりとても静かだということ。
繰り返しになるが、客引きの呼びかけも音楽も、皆無。
料金交渉の声も小さく、必要最小限しか話さない。
声が掛からないから、自由に見て回れる
そして、もうひとつ。
基本、商品に値札はついておらず
料金は交渉で決めなければならないのだが・・
「ハウマッチ?」と訊いて、店の人が答える値段が、全然高くない。
定価文化が根付いた日本から海外に出ると
まずこの〈料金交渉〉でつまずく。
相手はこちらの様子を見て、「日本人だ」と気づくと
平気で4~5倍、ときにはひと桁上乗せした値段をふっかけてくるからだ。
特に東南アジアは、その傾向が強く
これまで何度、後になってから「やられた!」と悔やんだことか。
なのに、ここルアンパバーンのナイト・マーケットは
どの店も良心的で、ほとんど過剰申告してこない。
むしろ、〈万年ボラレ野郎〉としては、最初からふっかけられると思い込み
店の人が心から哀しい顔を浮かべる(儲けがなくなる)レベルまで
強気な値引き交渉をやらかしてしまった。
そのくせ実際に買ったのは、300円そこそこのTシャツ1枚だけなのだから
しみったれにも、ほどがある。
なぜ1枚しか買わなかったのかというと、
「これだけの観光地なのだから、昼間の店でも同じような品物が買えるはず」
と、勝手に思い込んでいたからだ。
つまり、実際に着てみて感触がよかったら、改めてまとめ買いしよう!
などと考えていたわけ。
しかし、捕らぬ狸の皮算用は、あっけなく崩れ去る。
翌日、めぼしい露店・売店・スーパーなどを総ざらい回ったのに
問題のTシャツを含め、ナイトマーケットに並んでいた商品は
どこも扱っていなかったのだ。
こうなると、もはやなす術はない。
当初の予定通り、ルアンパバーンで2泊していればリカバーできたのだが
明日の夕方にはハノイに飛ばなければならない。
購入したTシャツが予想以上に着心地良く
これなら5枚ぐらいあってもいいな!
・・と、すっかり気に入っただけに、ダメージは小さくなかった。
★ルアンパバーンの教訓★
ナイトマーケット「お気に入り」を見つけたら
絶対、その場で、後悔しないだけの数を購入すること。
昼間の土産物屋で売っている商品とは、全然別物なのだから。
お値段も良心的。気に入ったものがあったら、即買いだ。
ちなみに相方は、小物の布製品を中心に
しっかりまとめ買いを実行。
翌日になって「もっと買っておけばよかった」とこぼしたものの
セコイ胸算用が大外れしたオッサンに比べれば、はるかに傷は浅かった。
とはいえ、〈ナイトマーケット問題〉で悔むのは、翌日の話。
1時間程度で夜店周りを切り上げ
いい買い物ができた感触を胸に、再び大通りを東へ。
多くの観光客で賑わっていた通り沿いの店
Khmu Restaurant(カム・レストラン)で、夕食をとることに。
名物の川海苔料理など、オススメの数皿をラオスビールでいただいた。
もちろんカオ・ニャオ(もち米ご飯)も忘れず注文する。
観光客向けだけあって、クセのない無難な味。
おいしいけど、驚きはない、というパターンだね。
いかにも「アジアンリゾート」風の店内
実は、ナイトマーケットに長居しなかったのには、理由がある。
夜明け前に起きて、ルアンパバーン名物『朝の托鉢』を見物する予定だったので
夜更かしせず、早寝早起きを心掛けたのだ。
てなわけで、夕食後はホテルへ直行。
目覚ましを朝5時にセットして、床に就くのだった。
声に惹かれて覗いてみると、勤行の真っ最中だった
ではでは、またね。