2018年11月30日(金) バンビエン⇒ルアンパバーン
バンビエンの朝焼けを楽しむ
激しい夜(隣室)を過ごした割には深く眠れたらしく
明け方になって、パッと目が覚めた。
そういえばテラスがあったっけ。
ふと思いつき、ドアを開けて出てみると
・・・空一杯に朝焼けが!
部屋からデジカメを持ち出し、何枚かシャッターを押す。
上方の黒い粒がバルーン・・・失敗したなぁ。
相方も起きてきて、いっしょに眺めてると
ビー玉のような小さな粒が、ぷかりと浮かんでいた。
朝のバルーンフライトだった。
・・めちゃくちゃ、気持ちよさそう。やっぱり乗れば良かったなぁ
日が昇ると、あっという間に朝になる
うとうとするうち、朝の7時になったので
一階玄関前の広いテラス席に降り、朝食をいただく。
サラダ、ジュース、フルーツ、パン、ハム&エッグ、コーヒー。
内容はシンプルだが、材料が新鮮なせいか、やたら美味しい。
特にフルーツは、量も種類もたっぷりで、大満足だった。
朝のナム・ソン川
こんなロッジに泊まるのも、気持ちよさそう
朝からやってる屋台も多い
この日、ルアンパバーンに向かうミニバスの出発時間は、朝の9時。
それまで1時間半近くあったので、朝の散歩としゃれこんだ。
天気は、文句なしの快晴。
陽射しは強く、頭上には見事な青空が広がっている。
悠然と流れるナム・ソン川を包むように、山並みが続く。
どっちを向いても、絶景だらけ。
空気は美味しく、聞こえるのは鳥のさえずりばかり。
後ろ髪を引かれる想いで、宿に戻り、荷造りを終える。
昨日の大遅刻は何だったんだという感じで
予定通りの9時直前、ゲストハウスの正面にミニバスが入ってきた。
10~12人乗りといったところだ。
先客は、わずかに2人。
楽々、窓側の席を確保できた。
その後、何か所か回り、最終的には7割程度席が埋まるが
ぎゅうぎゅう詰めだったVIPバスとは、比べ物にならない快適さ。
やっぱり、小型バスにして正解だった!
相方ともども、車窓を眺めてたり、うつらうつらしたりと
理想的なバスの旅を楽しむことができたのだった。
青空の下、順調にミニバスは走る
ちなみに、この日乗車したミニバスのタイムテーブルは
バンビエン発900⇒1400ルアンパバーン。
およそ5時間かけ、途中の山岳地帯を越えてゆくルートだった。
※VIPバスのような大型車だと、さらに1時間長くなる。
その分、小型バスはスピードを出し運転も荒いため、車酔いしやすい。
「だから大型バスの方がオススメ」とガイドブックに書いてあった。
てなわけで、あらかじめ酔い止め薬を飲んで乗車したのだが
ぜんぜん気分は悪くならず、むしろ揺れが気持ちよく、寝てばかりいた。
トイレ休憩。奥に止まってるのが乗車したミニバス。
トイレ小屋脇の展望。無駄に美しい。
途中、小さな売店でトイレ休憩。
その後、徐々に道は登り坂となり、ルアンパバーンへの山越えにさしかかっていく。
・・・いつの間にかうとうとしていたようで
はっ、と目が覚めた時には、車は峠道をゆっくりと進んでいた。
あたりには濃い霧が立ち込め、10メートル先がぼやけて見えない状態だ。
そんななか、工事トラックや作業服の男たちが、忙しそうに行き交う。
おそらく、昨夜あたり大雨が降ったのだろう。
崖崩れが起きたらしく、懸命に補修工事を行なっているのだ。
さらによく見ると、道の半分ぐらいが崩れ落ち
二車線道路が一車線程度の幅にまで狭まっていることが判った。
そのため、交通規制がかかっており
事実、すぐ脇では、何台もの大型バスが移動を禁じられ
なすすぺもなく列を作って止まっていた。
我々が乗車していたミニバスも
同様に「その場で待機」を命じられているようだ
常識的に考えれば、ルアンパバーンまで陸路で行ける状況ではない。
このまま引き返すしかないのか・・と思ったのだが・・
なぜかミニバスは、そろそろ前に進み続ける。
なんと、監視の目を盗んで、強行突破しようというのだ!
そして数分~十数分間。
真っ白な霧の中、動いたり止まったりを何度か繰り返したすえ
突然、ミニバスは勢いよく走り出す。
どうやら、無事に〈崖崩れエリア〉を通り抜けたらしい。
乗客全員が、盛大な拍手をドライバーに送った。
停まったままの大型バスを横目に
我らの車は、ぐんぐんスピードを上げてゆくのだった。
事実、この崖崩れで、大型バスは引き返すしかなかったらしい。
前日のVIPバス体験がなければ、土壇場で「ミニバスへの変更」もなく
我らふたりも、ルアンパバーンにたどり着けなかった。
返す返すも、旅先における〈悪運の強さ〉は、ハンバない。
痛い目に遭えば、もう少し慎重になるのだが
「なんとかなるだろう」と思うと
本当に「なんとかなってしまう」のだ。
この〈悪運〉が尽きるまで、旅はやめられそうにない。
ではでは、またね。