2020年2月29日(土〉
大丈夫かな・・と思った豚肉だったが
相方はなにも文句を言わず、パクパク食べている。
さすがは、"鉄の胃袋"の持ち主!
ちょっと刺身の鮮度が悪い程度でたちどころに腹具合が悪化し
トイレに駆け込む〈消化器弱者〉とは、大違いだった。
そそくさと会計を済ませ、お釣りも残さず。
料理をサーブした女の子があからさまにガッカリしてたけど
この料理の内容.、しかも終始他の店員とだべっていた
"なんちゃって店員"にまで、愛想を振りまく気にはなれなかった。
とはいえ、乗馬自体は言うことなし。
片道2時間、合計すれば4時間以上乗り続けたが、ほとんど疲労はなし。
のんびりパカポコと来た道を戻り
予定通り15時ジャスト、宿の前に到着する。
それでも、自覚していない疲れがあったのだろう。
ちょっとのつもりで部屋のベッドに倒れると、いつのまにかうとうと。
気付いた時は、16時30分だった。
せっかく早めに戻れるようリクエストしたんだがら
明るいうちに街を歩かなくちゃ!
やはり午睡を楽しんでいた相方に声をかけ、外をぶらつくことに。
夕方5時近くながらも、いまだ陽射しは高く
石畳の街路には老人・成人・子供たちが、たくさん繰り出していた。
相変わらず、みんな気さくでニコニコしている。
「チーノ?」と声がかかるので、そのたび「ノー、ジャパン」と答えると
「オー、ジャパーン!」と目を丸くする。
右端に座る老人が撮影料の徴収にやってきた
途中、店先で小さなホウキを持って掃除を手伝う、3~4歳ぐらいの女の子を発見。
カメラを向けると、テレて母親の後ろに隠れるのが、また可愛らしく
何度もシャッターを切っていると、近くにいたお爺さんがニタニタ笑いを浮かべ
片手を差し出しながら、近づいてきた。
「写真を撮ったのだから撮影料を払え」と、いうらしい。
明らかに関係者じゃないのに。
もらえりゃメッケモン、ぐらいの感覚なのだろう。
笑って手を振り、足早に立ち去ると、それ以上追って来ることはなかった。
まだ明るいというのに、早くもあちこちから音楽が聞こえてくる。
なんだか、街全体がお祭り気分で浮かれていた。
そういえば、今日は土曜。
キューバは基本、全国民が公務員だから、休日なのかもしれない。
実際、土産物屋も半分ぐらいは早々と店仕舞いを終えていた。
あちこち歩き回っても、楽しみにしていた「市場」が見当たらなかったのも
おそらく〈土曜休日〉のためだったと思っている。
町歩き(市場&店めぐり)は早々に切り上げ
満足に食べていなかったので、早めの夕食をいただくことに。
さっそく、昨夜大行列ができていたイタリアンレストランに向かう。
RESTAURANT San Jose。
通りに面したテラス席はいっぱいだったが
午後6時前とあって、屋内のレストラン部分はガラガラ。
トリニダーにしてはあか抜けた店内に案内され
毎度おなじみのモヒートにくわえ、3品ほどオーダーする。
しかし、ここでも軽く失敗。
評判通り味は良かったのだが、一皿ごとのボリュームがハンパない。
シメのピサが出てきたときには、すでに満腹状態。
・・そういえば、ネットで人気の店って、ほぼ例外なくボリューミーなんだよな。
投票する人のほとんどは若い人だから
「味・量・値段」の3つが、最大の評価基準になるんだった、
こんなこともあるから、料理は一皿ずつ注文した方がいいってこと
確か、ナポリを旅したときにも、書いた気がする。
進歩ないなぁ・・
「ちょっと多すぎたね-」
相方と、どこかで口にしたような後悔をつぶやく。
結局、半分以上残したピザは、テイクアウト用に包んでもらったのだった。
それにしても、いつもならはもっと食べるはずの相方が
早々と「もう食べられない」とギブアップ。
いまいち元気がなかった。
実はこのときすでに、胃の不調を感じ始めていたらしい。
実際、綺麗な夕焼に赤く染まる広場や盛り場を歩き始めてまもなく
「トイレに行きたい」と訴えた。
海外旅行に出ると必ず便秘になり、1週間近く続くことも珍しくなだけに
"今回は早くて良かったね"と、能天気な言葉を返してしまったが
・・何のことはない、原因は、例の〈豚肉〉だった。
少々名残惜しくもあったが、まずはいったん宿に戻ろう。
最短距離を辿って、カーサの部屋に取って返す。
すぐに相方は、トイレの中へ。
しばらくたってから、出てきたと思ったらとベッドにばったり。
そのまま、寝込んでしまった。
後で聞いた話だが、
いつもとは違う下痢がはじまり、その後も便意が治まらない。
何度も繰り返し襲ってくる腹痛に耐え、寝ているしかなかったという。
ほどなく、オッサンの腹具合も徐々に暗転。
治りかけていたはずの症状が、ふたたび頭をもたげ
お腹のあちこちで、ゴロゴロキューキューと大騒ぎを始めた。
こちらは、昼のモヒート(カクテル)に使った氷(=生水)に当たったらしい。
結局、慣れない乗馬の疲れも相まって、
当初予定していた"夜のトリニダー歩き"は、泣く泣く断念。
そのまま朝まで、「ベッドときどきトイレ」が途切れることはなかった。
これ以後、キューバを離れるまで(そのあとも!)
"ゲリラ的水あたり"による下痢状態を繰り返すオッサンと
消化器系の不調に悩まされる相方の、〈ダブル腹痛ツアー〉が続くのだった。
★キューバ 旅の教訓②★
街なかにあるオシャレな飲食店(カフェ)でも
ミネラルウォーターなんか使っていない。
水&氷を見たら「生水」だと思え!
〈キューバの水〉は東南アジアよりも、タチが悪いぞ!
ではでは、またね。