腹痛襲来。トリニダーの夜を聴き逃す キューバふたり旅 2020.2.26-3.5 4日目(その3)

2020年2月29日(土〉

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ホテルカリフォルニア・・じゃなくて、トリニダーの夕焼け

大丈夫かな・・と思った豚肉だったが

相方はなにも文句を言わず、パクパク食べている。

さすがは、"鉄の胃袋"の持ち主!

ちょっと刺身の鮮度が悪い程度でたちどころに腹具合が悪化し

トイレに駆け込む〈消化器弱者〉とは、大違いだった。

 

そそくさと会計を済ませ、お釣りも残さず。

料理をサーブした女の子があからさまにガッカリしてたけど

この料理の内容.、しかも終始他の店員とだべっていた

"なんちゃって店員"にまで、愛想を振りまく気にはなれなかった。

 

とはいえ、乗馬自体は言うことなし。

片道2時間、合計すれば4時間以上乗り続けたが、ほとんど疲労はなし。

のんびりパカポコと来た道を戻り

予定通り15時ジャスト、宿の前に到着する。

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ただいま、トリニダー

それでも、自覚していない疲れがあったのだろう。

ちょっとのつもりで部屋のベッドに倒れると、いつのまにかうとうと。

気付いた時は、16時30分だった。

せっかく早めに戻れるようリクエストしたんだがら

明るいうちに街を歩かなくちゃ!

やはり午睡を楽しんでいた相方に声をかけ、外をぶらつくことに。

 

夕方5時近くながらも、いまだ陽射しは高く

石畳の街路には老人・成人・子供たちが、たくさん繰り出していた。

相変わらず、みんな気さくでニコニコしている。

「チーノ?」と声がかかるので、そのたび「ノー、ジャパン」と答えると

「オー、ジャパーン!」と目を丸くする。

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お掃除を手伝う女の子

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          右端に座る老人が撮影料の徴収にやってきた

 

途中、店先で小さなホウキを持って掃除を手伝う、3~4歳ぐらいの女の子を発見。

カメラを向けると、テレて母親の後ろに隠れるのが、また可愛らしく

何度もシャッターを切っていると、近くにいたお爺さんがニタニタ笑いを浮かべ

片手を差し出しながら、近づいてきた。

「写真を撮ったのだから撮影料を払え」と、いうらしい。

明らかに関係者じゃないのに。

もらえりゃメッケモン、ぐらいの感覚なのだろう。

笑って手を振り、足早に立ち去ると、それ以上追って来ることはなかった。

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ワンコも休日?

まだ明るいというのに、早くもあちこちから音楽が聞こえてくる。

なんだか、街全体がお祭り気分で浮かれていた。

そういえば、今日は土曜。

キューバは基本、全国民が公務員だから、休日なのかもしれない。

実際、土産物屋も半分ぐらいは早々と店仕舞いを終えていた。

あちこち歩き回っても、楽しみにしていた「市場」が見当たらなかったのも

おそらく〈土曜休日〉のためだったと思っている。

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遠くに革命博物館。コインのデザインにも使われている。

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南国気分のマヨール広場

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キューバの馬は、バリバリの現役

町歩き(市場&店めぐり)は早々に切り上げ

満足に食べていなかったので、早めの夕食をいただくことに。

さっそく、昨夜大行列ができていたイタリアンレストランに向かう。

RESTAURANT San Jose。

通りに面したテラス席はいっぱいだったが

午後6時前とあって、屋内のレストラン部分はガラガラ。

トリニダーにしてはあか抜けた店内に案内され

毎度おなじみのモヒートにくわえ、3品ほどオーダーする。

しかし、ここでも軽く失敗。

評判通り味は良かったのだが、一皿ごとのボリュームがハンパない。

シメのピサが出てきたときには、すでに満腹状態。

・・そういえば、ネットで人気の店って、ほぼ例外なくボリューミーなんだよな。

投票する人のほとんどは若い人だから

「味・量・値段」の3つが、最大の評価基準になるんだった、

こんなこともあるから、料理は一皿ずつ注文した方がいいってこと

確か、ナポリを旅したときにも、書いた気がする。

進歩ないなぁ・・

「ちょっと多すぎたね-」

相方と、どこかで口にしたような後悔をつぶやく。

結局、半分以上残したピザは、テイクアウト用に包んでもらったのだった。

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レストランの壁。(料理の写真は全部"相方込み")

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レストランのある通り。食後でもこの明るさ。

それにしても、いつもならはもっと食べるはずの相方が

早々と「もう食べられない」とギブアップ。

いまいち元気がなかった。

実はこのときすでに、胃の不調を感じ始めていたらしい。

 

実際、綺麗な夕焼に赤く染まる広場や盛り場を歩き始めてまもなく

「トイレに行きたい」と訴えた。

海外旅行に出ると必ず便秘になり、1週間近く続くことも珍しくなだけに

"今回は早くて良かったね"と、能天気な言葉を返してしまったが

・・何のことはない、原因は、例の〈豚肉〉だった。

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トリニダーの夜は、始まったばかり。(路上右で数人の楽団が演奏中)

少々名残惜しくもあったが、まずはいったん宿に戻ろう。

最短距離を辿って、カーサの部屋に取って返す。

すぐに相方は、トイレの中へ。

しばらくたってから、出てきたと思ったらとベッドにばったり。

そのまま、寝込んでしまった。

 

後で聞いた話だが、

いつもとは違う下痢がはじまり、その後も便意が治まらない。

何度も繰り返し襲ってくる腹痛に耐え、寝ているしかなかったという。

ほどなく、オッサンの腹具合も徐々に暗転。

治りかけていたはずの症状が、ふたたび頭をもたげ

お腹のあちこちで、ゴロゴロキューキューと大騒ぎを始めた。

こちらは、昼のモヒート(カクテル)に使った氷(=生水)に当たったらしい。

結局、慣れない乗馬の疲れも相まって、

当初予定していた"夜のトリニダー歩き"は、泣く泣く断念。

そのまま朝まで、「ベッドときどきトイレ」が途切れることはなかった。

 

これ以後、キューバを離れるまで(そのあとも!)

"ゲリラ的水あたり"による下痢状態を繰り返すオッサンと

消化器系の不調に悩まされる相方の、〈ダブル腹痛ツアー〉が続くのだった。

 

キューバ 旅の教訓②★

街なかにあるオシャレな飲食店(カフェ)でも

ミネラルウォーターなんか使っていない。

水&氷を見たら「生水」だと思え!

キューバの水〉は東南アジアよりも、タチが悪いぞ!

 

ではでは、またね。