毎度おなじみ二階幹事長の「火に油を注ぐ」ケンカ腰発言で
ますます燃え広がり続ける森会長の差別発言問題だが。
政界経験者をはじめする一部の知識人?が
「森会長は無給で頑張っている。
彼の無欲な奮闘をただ一言の失言で否定するのは、余りに失礼ではないか」
など〈無償の奉仕〉に対する擁護論を唱えていた。
しかし、これは前提からしてズレていると言わざるを得ない。
まず、森元総理は、御年八十ン歳。
いわゆる〈功成り名遂げた人物〉のおひとりであり
まとまった報酬を必要とするほど生活に行き詰っているどころか
人もうらやむ財産・資産の持ち主である。
で、当然のことだが、どれほど巨額の富を手にしていようが
一銭たりとも、「あの世」に持って行くことはできない。
だが、家・土地・金などの「モノ」とは異なり
「名声」「名誉」といった称号は、その人個人に属するものとして
後の世に、遺していくことが可能だ。
さて、もし自分が森会長と同じ立場だったとしたら
「重職に相応しい給与」というハシタ金(彼にとって)など、要求するだろうか。
.・・そんなもん、どうだっていいよね。
おそらく彼は、東京オリンピックという人生最高の晴れ舞台に日本代表として
スポットを浴びることで、〈有終の美〉を飾りたいだけなのだから。
ところが、以前から口が軽く(お人よしなのだろう)
自分の発言がどれほど周囲に大きな影響を与えるか考慮せぬまま
ポロっと「本音」をこぼしてしまう〈悪癖〉のおかげで
これまで幾度もマスコミや大衆に叩かれてきたことは、御承知のとおり。
今回もリップサービスのつもりで、昔ながらの「男尊女卑思想」を語ってしまった。
これに「失言大好き」なマスコミやら野党が食いつき、非難の嵐がハリケーン。
身内の奥さんや孫娘にも、多大な迷惑がてんこ盛り。
80オーバーの高齢に加え、定期的に人工透析を受けている彼は
精神的にも体力的にも追い詰められて、たまらず「辞任」を口にする。
ところが、その意思表明に対し
周囲は「やめてくれるな!」「あなたの他に誰がいる!」の大合唱。
日本国内はもちろん、差別問題に敏感な欧米諸国からも押し寄せる非難のなか
〈前にも後ろにも進めない事態〉へと至ってしまった。
まさに悲劇。いや、悲喜劇か。
ともあれ、このまま膠着状態が長引くと
高齢かつ体調面でも大きな不安を抱える彼のこと
ひょっとしたら、どこぞで力尽き→救急搬送→緊急入院。
などという最悪の結末すら、少なからぬ確率で起こりうる状況にってきた。
むろんその場合、全力で非難を浴びせた「正義の代弁者」も
火に油を注ぎ続けた「正義のマスコミ」も
必死に慰留を迫った「関係者の方々」も、余所に責任を押し付けるんだろうな・・
なので、いっそのこと、こうすればいいんじゃないの?
というのが、今日の「サブタイトル」.。
要するに、森会長は「表舞台」から一歩退き
〈裏方の総元締め〉として、これまで通り、関係各所の調整に励んでいただく。
その代わり、「スポークスマン」ならぬ「スポークスレディ」に
御年21歳の孫娘を抜擢。
文字どおり.『看板娘』となって、各種セレモニー参加、マスコミ対応など
〈表舞台〉にかかわる一切を引き受ければ、いいんじゃないの。
そうすれば、森会長を引き留める理由である「調整役」は継続しつつ
親族の女性を自分よりも表に出すことで
「男尊女卑」「女性蔑視」という非難も、フォローできる。
おまけに国民は(マスコミも)、痛々しいほど衰えた老人ではなく
若々しい(おそらくテレビ映えもする)女性を
東京オリンピックの新たなシンボルとして、掲げることができるのだ。
まさしく、『自由の女神』ごとく――!
もちろん、ご本人の同意なしには実現不可能な〈裏技〉だってことは承知している。
だけど、ちょっと想像してほしい。
晴れて開催された東京オリンピックのメインステージに
森元総理ではなく「彼女」が進み出て、高らかに宣言する場面を――
少なくとも"現状そのまま"より、数億倍、いいんじゃない?
※お孫さんがNGなら、お嬢さんでも、奥さんでもいいぞ。
とにかく、「女性を立てる」のがキモなんだから。
ではでは、またね。