スリにご注意!! ローマ&ナポリふたり旅 2017.1.3-1.9 3日目(中編) 

2017年1月5日(木) ローマ⇒ナポリ

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ヴェスーヴィオ山が見えるころ、列車はナポリ中央駅へ

ローマから2時間ちょっとの鈍行列車旅で

ナポリ中央駅に着いたのは、時刻表通りの13時10分。

ここから予約したホテルまでは、歩いて5分程度だ。

ちょっと早いけどチェックインを済ませようと

2泊分の着替えなどを詰めた軽いバッグを肩にかけ

駅前広場へと足を進めると。

・・なんだか、ローマとぜんぜん違う!

 

まず、昼下がりなのに、妙に暗い。

不思議に思って見回すと、行き交う人がアフリカ系ばかり。

いや、ホントだってば。

明らかにラテン系とわかる人も、のきなみ小柄で肌も浅黒いのだ。

しかも、旅行者の警戒心が後押ししているのかもしれないが

みなさん目つきが鋭く、物騒な雰囲気を漂わせている。

加えて広場のあちこちに、背丈を越える巨大なゴミの山が、そびえていた。

結果、ナポリの第一印象は――

あ、〈違う国〉に来たな。・・だったのだ。

 

とはいえ、びくびくしてても、いいことはひとつもないので

せいいっぱい背筋を伸ばし、何度も訪れた常連のような決然とした足取りで

ホテルがあるはずの脇道へと進んでいく。

手にした「歩き方」の地図にも、極力目を落とさぬよう気を付けて。

おかげで一本道を間違えたりしたが

さほど迷わず、目指すホテルの名を記したプレートが張り付く

4~5階建てのビル?の前に辿り着くことが出来た。

 

でが、実はこれからが、またひと仕事。

頑丈な鉄柵の扉でロックされた入口脇のインターホンを押し

名前と予約していることを、.英単語を並べ、なんとか伝える。

すると、カタコト英語には慣れているらしく

すぐに「カチリ」という音がして、戸口のロックが解除。

狭い階段をホテルのある(たしか〉3階まで上がっていくと

そこにも鍵のかかったドアが。

入り口と同じ過程を経て、ようやく二晩お世話になるナポリの宿

Hotel Zara Napoliに入ることが出来た。

 

すく目の前に受付カウンターがあり

そこに60~70代とおぼしき小柄で痩せたオジサンがにっこり笑い

魚河岸のセリ人のようなしゃがれた渋い声で迎えてくれた。

これだけで「ナポリに来た!」と実感できるほど、強烈な存在感の持主。

また、案内された部屋は狭く不規則な形をしており

両側の壁に沿って、二台のベッドがずらした「二」の字に折れていた。

早い話、平行四辺形の上辺と下辺の位置関係だ。

 

実は二カ月ほど前、ネットでナポリのホテルを探していたとき

このホテルを発見し、1泊二千円未満という料金に感激。

2つのベッドが離れてたのも好都合だったので(いびきがうるさい時がある)

「バス・トイレ共用」という条件を知りつつ、予約してしまったのだ。

(ただし、相方に「バス・トイレ共用」は少々キツかったらしい。

 結局、一度もシャワー室に入らなかった。

 これ以降、予約した宿はすべてバス・トイレ付きとなる)

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ホテル前の通り。ほとんど写真を撮ってない。緊張してたんだなぁ・・

なにはともあれ、チェックインもとどこおりなく終了。

最低限の荷物だけをデイバッグに詰め、いざ初のナポリ散策へ。

まずは、夕食の予約を済ませてしまうことに。

これも旅立つ前に、ネットや「歩き方」で調べたところ

人気店のディナーは予約しておいたほうがいい、と口?を揃えていた。

むろん電話一本で済むのだが、スムーズに予約できるほど英会話に自信はない。

そこで、昼間のうちに直接店を訪ねることにしたのだ。

店の場所も確認できるから、一石二鳥と言えなくもないしね。

こうして、駅付近で一番人気のレストラン「ダ・ドナード」で、を翌日夜の席を予約。

同じく駅近の「ミミ・アラ・フェッロヴィア」で、数時間後の夕食の予約を確定。

この時点で、時計の針は3時を少し回ったあたり。

・・やれやれ。あとは安心してナポリ観光を楽しむだけだ。

 

再びナポリ中央駅に取って返し、駅前広場で店を開けていたキオスク?で

市内わ走るバス、トラム、ケーブルカー、地下鉄に使える「1日乗車券」を購入。

お金を取り出そうと、たすき掛けにしたバッグに手を掛けると

キオスク?のおっちゃんが、厳しい口調で、なんか言った。

たぶん「そんなんじゃひったくられちまうぞ!」みたいな内容だ。

すぐ身振り手振りで、ダウンジャケットの下にバッグを隠すように指示し

その通りに行動すると、「ウンウン、それでよし!」と大きく頷いていたから。

うわ。そんなにカッパギが多いのかよ、この町は!

改めて、ナポリのブッソウな一面を実感させられたのだった。

ま、それでも〈なんとかなるだろう〉と

ふらふら街なかに繰り出していっちゃうんだけどね・・

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      こんなゴミゴミした路地があちこちへと伸びている

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名所はいっぱい。だけど、見逃したスポットもいっぱい。悔いの残るナポリ滞在。

ではでは、またね。