旅に出たなら、誰もが「日本代表」 カッパドキア&イスタンブールの旅 2019.11.28-12.5 4日目(前編)Ara-kanふたり旅

2019年12月1日(日) カッパドキア観光〈ツアーに参加〉

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ザ・観光地だった「愛の谷」

昨日同様、おいしい朝食を済ませ

おととい予約したツアーに参加するべく

集合時間より20分早い9時10分ごろ、旅行会社に到着する。

団体で行動するのだから、早め早めの行動は常識だよね。

だっていうのに・・

 

出発予定時刻の9時30分を過ぎても、10時になっても

我らが参加したツアーのバスは、姿を現わさない。

最初、にこやかに迎え、温かいお茶を振る舞ってくれたガイドさんだったが

何度もどこかとスマホで通信しては、イライラを募らせていく。

片言英語で事情を説明してもらったところ

同じツアーを申し込んグループ客が

おそらく寝坊したのだろう、いつまで経ってもバスに乗ってこないため、

出発できないのだという。

しかも、約束した時間を過ぎてからは

一人ずつ交互にホテルから出て来ては、バスに乗ったり降りたり

こそくな時間稼ぎを始めるという、ズルッコぶり。

おかげでタイムオーバーを理由に〈見切り出発〉もできずにいたのだ。

そんな悪知恵が思い付くんだったら、寝坊なんかするなよ!

 

あまりの事態に呆れているうち、さらに時間は経過。

結局、その"ずるっこ"たちを乗せたバスが

我らが待つツアーオフィスに姿を見せたのは

予定時刻を1時間近くオーバーした、10時半前のことだった。

秋田名物ナマハゲになった気分で

「悪い子はいねがー!」と十数人乗りのマイクロバスに乗り込むと

そこには、二十代と思われるビンビンにお洒落をしたアジア系女性5人の姿が。

そう。我らのツアーから1時間を盗んだ「時間泥棒」の正体は

フィリピンから来たお嬢様軍団だったのだ。

しかも、自分たちのせいで大幅に予定が遅れたというのに

誰ひとり謝罪するどころか、仲間内でキャピキャピ騒いでいる始末。

さすがに後から乗って来たガイドさんが

「あなたたちのせいでみんな大変迷惑している!」ときつい口調でたしなめると

その場だけは、しゅんとして見せるものの、ほんの数分でまた騒ぎ出す。

 

全員、それなりにお金のかかった出で立ちをしており

おそらく故国のフィリピンでは、そうとうリッチな生活をしているのだろうが・・

要するに、ワガママ放題のハイソなバカ娘たちでしかなかった。

その後、バスはもう一軒のホテルに立ち寄り、中国人の母子2人をピックアップ。

彼女らもまた、1時間ちかく待ちぼうけをくらった〈本日の犠牲者〉だった。

 

結局、少しでも遅れを取り戻そうと

スピード違反気味に飛ばしたこの「レッドツアー」で、この日回った場所は。

愛の谷(観光バスが次々と乗り付ける奇岩の名所。観光客と土産物屋だらけ)

→パシャバー(3本のキノコが生えているような形をした大きな岩)

→ゼルヴェ屋外博物館(無数の洞窟住居や教会がある奇岩の谷)

デグレント(「ナポレオンの帽子」「ラクダ岩」など特徴的な奇岩がある)

→アヴァノスの団体専用レストランで昼食

→ギュライ博物館(旧石器時代から現代までの陶器を展示)&陶器の店めぐり。

我らの確認ミスでもあったのだが

一番期待していた『ギョレメ屋外博物館』には立ち寄らずじまい。

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ゼルヴェ屋外博物館?はなかなかよかった

ツアーの間じゅう、フィリピンのお嬢様軍団は

あいさつどころかひとことも我ら(中国母子も)に声をかけず

自分たちだけの間でワイワイキャーキャー、ノリノリで楽しんでいた。

ガイドさんも、途中からは御説教モードをあきらめ

最大の集団客であった彼女たちのご機嫌とりに大わらわ。

――こんなことなら、多少効率が悪くても最初から自力で回れば良かった。

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小雨降るなか、ラクダ岩を見物

当日の行動を記したノートは、次の言葉て終わっていた。

『もうツアーはやめたい』。

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もっとゆっくり見たかったな・・

そしてツアーの最終盤、終点ギョレメの入口で、なぜかパスが急停車。

フィリピンお嬢様たちがわらわらと降り、正面の化粧品店に駆け込んでいった。

「買いたいものがある」と、タクシー替わりに途中停車させたのだ。

もちろんその間、残された4人は車内で待機。

・・もう、いいかげんにしてくれよ。

「すまなかったね」と謝るガイドさんと握手し、その場でバスを降りた。

 

彼女たちの振る舞いが、フィリピンのすべてじゃないことは、頭では理解している。

だが、今後海外旅行が再開できることになったとしても

我らAra-kanがフィリピンを目的地に選ぶことは、決してない。

 

そう断言できるほど、お嬢様たちから受けた「フィリピンの印象」は最悪だった。

 

そして、あらためて肝に銘じた。

我ら旅行者は、一歩日本の外に出た瞬間から

自分たちが〈日本を代表している〉責任を感じなければならない、ということを。

そんな大げさな、と笑う人もいるかもしれない。

だが、私たちに接した海外の人々は

他ならぬ我らの姿からしか〔ナマの日本人〕を知り得ないのだ。

つまり、日本に対して良い印象を持ってもらえるか、もらえないかは

旅人ひとりひとりの、旅先での言動にかかっているのである。

 

間違っても「旅の恥は掻き捨て」とばかり

破目をはずしてワガママ放題の身勝手旅行をエンジョイ。

世界中の人々に〈日本人って最悪だな〉といった悪印象をばらまいて

生まれ育った国の品位を貶めることだけは、謹んでいただきたい。

ホント、切に願うのだ。

 

ではでは、またね。