ハイビームが、目にイタい 本日の”なんだかなぁ”

12月に入って、1週間。

日ごとにつのる寒さと、繰り上がっていく日没時間。

日課にしている午後の散歩を終え

自宅めざして戻る頃には、すでに真っ暗。

足元の確認のため、明かりのひとつもほしい状況になってきた。

 

そんな夕暮れ時のロンリー・ウォーカーを待ち受ける

なによりも腹立たしいできごとが

突然、視界を奪い、眼球に痛みさえ及ぼす、一方的な光の暴力。

そう――道行く自動車のヘッドライトから放たれる、〈ハイビーム光線〉だ。

 

少し前に、一部の自称専門家が

交通事故防止策としてヘッドライトをハイビームにすることが有効だ。

・・などという。完全に歩行者を無視した助言を発信したせいか

この秋冬は、見通しのいい平地の住宅街であろうと

「ハイビーム攻撃」を平然とやらかすドライバーが、急増してしまった。

そりゃまあ、お偉い皆さんは車での送り迎えが当たり前。

路上を徘徊する歩行者の立場なんて、想像したこともないのだろう。

でなきゃ、ドライバーの都合しか考えてない上記のような暴言

吐けるわけがないのだから。

 

ともあれ、いち歩行者からの大ざっぱな感触からすると

いまや車の半数近くが、暗闇を鋭く切り裂く〈目つぶし光線〉を一斉放射。

これまでだったら、ひょいと頭を下げて俯けば済んでいたが

「ハイビーム」に襲ってきたら、積極的な防御策を取らざるを得なくなった。

やむなく、寒さにかじかむ手をポケットから抜き出し

ライトが顔面からそれるまで、顔の前にかざすことを余儀なくされたのだ。

 

”たかがヘッドライトで、何を大騒ぎしてるんだ?”

そう呆れるドライバー族のみなさんは

ぜひ一度、真正面から、あの猛烈なハイビームを浴びてみていただきたい。

確固たるエビデンス(研究データ)はないが

緑内障白内障など高齢者を襲う視力低下の原因のひとつだと、考えている。

なにかと自動車業界に優しいこの国では、まともに検討もしてくれないだろうが。

 

もちろん、やみくもに「ハイビームは禁止せよ!」と主張しているわけではない。

見通しの悪い道路、高速運転時など、前方を確認する必要がある状況では

「ハイビーム」は必要な対策だと、理解している。

ただ、一定間隔で明るい街灯が灯る見通しの良い住宅街を走るのに

なんでわざわざ、窓を貫き家々の中にまで強烈な光を投げかけるハイビームを

使い続けなければならないのか。私には理解できない。

もはやこれは、空ぶかしを駆使して深夜の街に大音響を轟き渡らせる

暴走バイクの身勝手ライダーと変わらない、大いなる迷惑行為ではないのか。

 

ともあれ、少しでも、歩行者のことを考えてくれるのであれば

指名手配犯をサーチライトで射貫くにも等しい《無差別ハイビーム照射》は

ぜひとも自重していただくよう、切に願う次第である。

・・でないと、今後は手鏡を持ち歩き、照射されるたび眼前をブロック。

ドライバーの顔に照らし返してやるからな。

冗談でない。ハイビームを受けるたび、そう考えてしまうのだ。

どうかオッサンを、犯罪者にしないでほしい。

 

 

 最後に、腹立ちまぎれの捨てゼリフ。

ハイビームのまま住宅街を走るドライバーは

決して、歩行者の安全(事故の予防)を心掛けているわけではない。

そのほうが、スピーディーかつ気持ちよく住宅街をかっとばせるからだ。

 

ではでは、またね。