技あり!の紅葉ライトアップ 京都の旅 by Goto 2020.11.24-27 Ara-kanふたり旅 2日目〔後編〕 

2020年11月25日(水) 午後2時ごろ

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本堂~五重塔~六角堂と巡り

入口近くの売店で萌黄色のてぬぐいを購入。

その後、参道途中のお店に立ち寄ってにゅう麺を食べたり

「ひげ茶」「そうめんのばち」など特用品の余り物をまとめ買い。

ふたたび長い上り坂(と階段)を歩いて長谷寺駅へ。

 

天気はいまいちだったが、観光客も少なく

ゆったり自分たちのペースで回れたので充分満足できた。

途中までは薬師寺唐招提寺にでも立ち寄ろうかと思っていたが

本格的な奈良めぐりは次回にとっておくことにして

帰宅する学生たちで賑わう電車に揺られ、京都へと直帰。

前日買っておいた「バス一日乗車券」を取り出し

日没直後の駅前バスターミナルから、市内北西の北野天満宮を目指す。

 

実はここも、いわゆる〈ネットニュースネタ〉。

「ライトアップが凄い!」なる"最新情報"に捕まり

じゃあ一日でも早く見に行こう!・・と、踊らされた結果だった。

我々と同じように誘導されたのだろう

明らかに通勤・通学利用とは思えないカップルたちで混雑するバスは

すっかり暗くなった北野天満宮前で止まった。

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白い鳥居が迎えてくれた

おりしも門前の参道では、店仕舞い中の出店たちが。

後で知ったのだが、この日(25日)は

「天神市」と呼ばれる北野天満宮の縁日だった。

前もって情報を仕入れていれば、奈良訪問は翌日にずらしていたのに・・・

悔しさを噛み締め、本殿でのお参りを済ませ

境内左手に設けられた入口で金1000円を払うと

その場で茶菓子を手渡され、「もみじ苑」へと案内された。

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当たり前のように国宝だったりする

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おいでませ、もみじ苑へ

さすがに、昨日の植物園(入場料200円)に比べれば

ライティングの技は、一枚も二枚も上。

透過光を上手に生かした紅葉の赤も、目に沁みる美しさだった。

とはいうものの紅葉の盛りはすでに過ぎ去り

ポツリポツリと名残の紅を探さないと鑑賞できないレベル。

それでも、カップルや若い女の子のグループは

わずかなシャッターチャンスを見つけては、自撮りに励んでいる。

これはもう、完全に「撮影会」だな。

こっそり毒づきながらも、和気あいあいとした彼ら彼女らの様子に

どこか救われたのも事実であった。

誰一人文句も言わず、互い違いにスマホのレンズを向け合う姿に

「いまどきの若者って、ホントに辛抱強いなぁ」などと

見当違いな感慨を抱いてしまったのだから。

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さすがに光の使い方はプロ級

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アップだったら充分綺麗なんだけど・・

予想していたよりも「もみじ苑」は広く

ゆっくり川沿いを一周するだけで30分ほどかかった。

その間、京都の底冷えはしんしんと身を包み

念のためデイバックに入れておいたマフラーと毛糸帽子

さらにウルトラライトダウンまで総動員して防寒体制をとる始末。

相方も背中を丸めて、懸命に寒さに耐えている。

まいったあ・・とボヤキつつ出口に向かう坂を登ると

そこで待っていたのは、一部屋根付きの広々としたお茶屋風スペース。

有難いことに、ほうじ茶のサービスが受けられるのだった。

入口で渡された茶菓子は、このためだったのか!

熱~いほうじ茶のカップを受け取り、緋毛氈の敷かれた式台に腰掛け

頭上に光る月を眺めながら、月見茶会としゃれこむ。

ポケットの中で待機していたお茶菓子も、予想外のおいしさ。

味噌餡を求肥で包んだ、ニッキ風味の三日月形大福?

なんでも、近くの名店が作る北野天満宮特製の一品だという。

終わりよければすべてよし。

心憎い演出に、やや冷え固まっていた気分も、ほっこり温まったのだった。

 

さて、残るは夕飯。

この夜もまた、目をつけておいた店があった。

四条河原町からほど近く、ガイドブックにも掲載されている

「おばんざい料理」で人気の店だ。

東行きのバスに乗り込み、河原町三条で下車。

歩いて3分ほどで、店の前にたどりつくと・・

カウンター席が中心の狭い店内は、すでに満席。

おまけに入口のガラス戸には、一枚のプレートが。

「本日は予約でいっぱいです」(みたいな文章だった)

あいやー。

そうでなくてもGotoEat効果で予約ラッシュの、今日この頃。

予約もせずふらっと入ろうなんて、やはり甘かった。

・・それにしても、カウンターにずらり並んだ10名ほどのお客さんがた。

仕切りパネルもフェイスガードもなしに、笑ったり語り合ってるけど。

だーれも感染とか、気にしないんだ。

あそこまで無神経だと、たとえ空席があっても座る気にはなれないけどなあ。

ま、悔し紛れの捨てゼリフだと思ってくれ。

 

さて、困ったぞ。

うかつにも、満席だった時の代替案を考えていなかった。

かといって、三日しかない京都の夕食。

どこでもいいや、というわけにはいかないし。

そこで、困ったときのグーグルマップ。

あらかじめ京都の地図をダウンロードしておいたから

Wi-fiにつながっていなくても、最低限の検索は可能だった。

(海外旅行用にと購入したSIMフリースマホ

 普段は自宅のWi-fiに接続してるから、月額料金はゼロ円なり)

苦し紛れに「おばんざい料理」と入力してみると・・

おっ、思いのほか高評価の店がひとつ。

さっそく、新京極通りにあるその店を訪ねることに。

 

細い路地のような道を抜け、アーケードがある広い商店街に出た。

ここが、新京極通りらしい。

だが、人通りは少なく、妙にガランとしている。

時刻は20時半近く。

深夜には、まだだいぶあった。

改めて見渡すと、この時間でも営業時間外なのか

シャッターが閉まっている店が多い。

そんな、言ってしまえば閑散としたアーケード街の一角に

ぽつんと明かりの灯った場所が。

ここだ。『京のおばんざいMORITOSHI』。

テーブル席3つほどの小さな店だが、うち2つは埋まっている。

ということは、予約なしでもOKか?

腹ペコだったこともあり、迷わず店に入る。

店長とおぼしき若い男性が、柔和な声で迎えてくれた。

空いていた一番手前のテーブル席に着くと、そこには巨大なアクリルパネルが。

はいはい。飛沫防止用のヤツだね。

しばらく我慢していたが、他のテーブル席でも撤去されてたので

「あのー、家族なんで、これ取ってもいいですか?」と断り、お引き取りいただいた。

 

んで、肝心の料理だったが。

なんとこれが、昨日に続く大当たり!

魚卵(タラ?)の煮つけ、鶏レバーの煮物、とうふのきのこあんかけ、若どり白ねぎタレ焼き、かやくごはん・・

とにかく、どれもこれも、おいしゅうございました。。としか言いようがない。

アルコールに弱い相方ともども、調子に乗って2杯目を注文。

柄にもなく、日本酒までオーダーしてしまったのだから。

(お酒4杯でも総額5000円台というコスパの良さにも感激)

というわけで、最初の店は入れなく大正解。

ますます、この街の食の奥深さに、ときめいてしまった。

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相方抜きだと、これ一枚のみ。正直、食べるのに夢中で・・

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夜の街まで愛しく見えてしまった

★Ara-kan旅メモ/京都Ⅵ★

わずか一軒の体験ゆえ少々強引だが、それぐらい満足できたので・・

「おばんざい料理」は、老舗じゃなく新星を狙え!

少なくとも、おサイフには優しいぞ。

 

ではでは、またね。