どっちが勝ってもアメリカは大変だ 本日の”なんだかなぁ”

いまさらながらの〈便乗ブログ〉だけど

予想通り「両者伯仲」という現状を前にすると

やっぱ、ひとこと言わずにはいられない気持ちになってしまった。

 

これって、どっちが勝っても

アメリカ国民はほぼ50対50で対立する、ってことだよね。

んで、前回の大統領選と同じように

国民の実に半数が「平穏」や「協調」より

「混乱」や「戦い」を求めているわけだ。

裏を返せば、それだけ現実社会に怒りと不満を抱く人が多いとも言えるけど

もはやコトは政治の枠に収まらなくなってしまった。

 

対話と和解を拒否し、かたくなに己の信じたいことだけを信じる。

自分が正しい!と思ったら、どんな大嘘をついても構わない。

いざとなれば「自衛のため」と称し、問答無用の実力行使に打って出ればいい。

従来の常識からかけ離れた《無法》が許される、新しい世界の始まりだ。

 

確かに、警察官による相次ぐ黒人殺害事件や

ブラック・ライブズ・マター運動に込められた悲痛な想いも

理解できない訳ではないけど

その一方で、どさくさ紛れに大型店へ不法侵入し

嬉々として商品を持ち去っていく「庶民」がいることも、否定できない事実だ

 

特に、若い世代の人々にとって

何をやっても思い通りにならないと諦めていた自分たちの存在を肯定し

過激な行動すら受け入れてくれるドナルドは〈希望の星〉であり

アメリカンドリームの再来〉にも見えるのだろう。

 

『聖書に書いてあることはすべて真実!』

 (進化論は全部ウソ。世界はおよそ1万年前に誕生した。etc.〉

『人工中絶は神の意志に反するから、絶対反対!』

『神はトランプを祝福している。(ホワイトハウスに天使が出現した!』

といった信念を一寸も疑うことなく、共和党を熱烈に支持する

キリスト教福音主義者」たちは置いといても

――ホントは置いておける存在じゃないんだけどね。・

現状の社会に強い不満を抱き(本気さえ出せば俺はすごいんだ!)

起死回生の下克上を夢見る、若者たちを中心とした不満分子にとっては

既存の体制がグラつけばグラつくほど、チャンスの目が増える。

 

事実、現在の安定(固定化)された社会体制とは異なり

独立戦争から南北戦争にいたるアメリカや、戦国時代や幕末の日本では

「混乱」と「戦い」渦巻くなか、自らの腕と才覚だけを武器に

一夜にしてスターへ座に駆け上がった〈英雄〉たちが

文字通り、きら星のごとく誕生したのだから。

 

確かに、決して絶滅することのない「天下り軍団」をはじめ

何もせずにお金が入ってくる既得権益者には、腹が立ってしかたない。

でも、だからといって、ぜーんぶぶっ壊してガラガラポン

さえすれば事態がいい方向に向かうわけじゃないことは

こないだの「アラブの春」を例に出すまでもなく

歴史上、何度も繰り返し実証されている。

壊すのは簡単だけど、創り上げるのはホントに大変なんだってば。

 

いずれにせよアメリカは

すでに引き返せないところまで、壊れかけている。

赤と青、どちらに軍配が上がろうとも

ひと波乱なしには済まないだろう。

潜在的隷属関係にある日本の国民としては

「どうか大津波が来ませんように」と、祈るしかない。

 

・・それにしても

我らが《菅ジャパン》は

今回も見事なまでの「言わず聞かざる」。

ほんと、惚れ惚れするような〈ステルス体制〉を確立しつつある。

ま、賢いっちゃ、賢い・・のかもしれないけど。

 

ではでは、またね。