”人生”に寄り添う一枚 『LETTER TO YOU』 Bruce Springsteen

いつもなら、MP3プレーヤーに入れた1万6千曲あまりを

ジャンル無視のシャッフルモードで聴いているのだが

最近の数日は、外出時のMP3はもちろん自宅のハードディスクプレーヤーでも

ボスの新作ばかりリフレイン再生している。

 

振り返れば、40数年前。

友人の部屋で「Badrand」のイントロに衝撃を受けて以来

時代と並走するように、そのときどきの新譜を聴き続けてきた。

何度もエントリーにチャレンジして

代々木体育館の日本公演にも紛れ込むことができた。

とはいえ、ずっと熱烈なファンだった!・・とまだは言い切れず

なかば習慣のように耳を傾けていた時期もあった。

しかし、この10年。

特に『Wrecking Ball』から『HIGH HOPE』へと至る2枚には

心を揺さぶられ。背中を押してもらった。

 

そして、本作だ。

あいにく、個々の作品を語るだけの言葉は持ち合わせていない。

ただ、70歳を迎えても”最前線”に両足を踏ん張り

半世紀の時をもひと呑みにして発せられる、深く豊かな歌声から

どうしても、離れることができない。

 

最後に、ひとことだけ。

とにかく、しみじみと「人生」を噛み締めてしまう一枚だ。

――”彼”と同じ時を歩んできて、本当によかった。

 

ではでは、またね。