GoTo北海道 2020.10.18-21 3日目 北大の秋にどっぷり Ara-kanふたり旅

2020年10月20日(火) 定山渓温泉⇒札幌市内

 

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北大キャンパス 秋

前夜、早々と床に就いたせいか

午前3時すぎに目が覚めてしまう。

これはチャンスかも!・・とタオルを手に3階へ。

すると、期待通りテニスコートほどの広さがある大浴場に

人の姿はぽつりぽつり。

おまけに、しばらく露天風呂に浸かって内湯に戻ると

誰ひとりいなくなっていた。

浴槽に飛び込んだり、大声で歌ったわけではないが

こんなにも広々とした風呂場を独占できるのは、格別の気分だった。

 

身も心もポカポカになって部屋に戻ったが

その後は、なかなか寝付けず

本を読んだり、うとうとするうちに、朝7時近くになってしまう。

チェックインの際に予約した朝食時間が迫ったので

あまり空腹感はなかったが、相方と一緒に地下1階のレストランへ向かう。

今回も、入口で手指消毒と手袋着用を済ませ

トレーを手により取り見取りのビュッフェをお腹いっぱい・・

とまでは、詰め込み切れず。

そろそろ大食い続きの状態にお腹が疲れてきたらしく

前日ほどにはバクバク食べることができない。

それでも、一口ぐらいは見慣れない食材を試してみたいと

ごく少量ずつ取り分けては、味見を楽しむことに。

・・で。気付いたら、今回もまた膨れたお腹を両手で撫で回していた。

どうやっても〔食べ放題の魔力〕には勝てないようだ。

 

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部屋からの眺め・朝 

10時のチェックアウト前に

昨日できなかった周辺(定山渓)を少しでも歩いてみようと

重いお腹を気にしつつ、川沿いの遊歩道へと降りていく。

道路?工事の大型車両を避けて、ホテルの部屋から見下ろした橋のたもとへ。

地元のシンボルらしき河童の像が迎えてくれた。

そこから谷伝いに眺めると、観光パンフでお馴染みのつり橋が遠くにあった。

前日も書いたかもしれないが、ここ定山渓温泉

小さな渓谷をいくつもの巨大ホテルが囲むように形成されている。

写真などで見るとすごい山奥のように思えるけど

実際には、街中からちょっと谷沿いに入ったところにある

いわば〔箱庭=作られた自然〕といった雰囲気の、温泉リゾートだった。

もっと山奥にあるワイルドな温泉地を想像していたので

正直、アテが外れた気がしていた。

・・勝手に勘違いしたこっちが悪いんだが

 

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ここだけ切り取ると”深山”っぽいが・・

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”どこからでもかかってきなさい!”と構えるカッパ

それに、紅葉自体は前の2日間でたっぷり鑑賞したため

当然〈感動のハードル〉は、思いっきり高い所にセットされており

ちょっとやそっとの情景では心が動かなくなっていた。

北海道1泊目を定山渓にしていたら

まるで違う感想だったかもしれないけどね。

 

朝10時前、ホテルを出発。

そのまま札幌に直行するのがもったいなかったので

230号線を反対方向(西)へ

自然たっぷりの紅葉モザイク山を堪能しながら

中山峠にある「道の駅 望羊中山」までドライブをする。

駐車場に車を停め、半分雲をかぶった羊蹄山を眺めたあとは

当然のごとく、ここの名物「あげいも」を購入。

やっとすこしだけ出来たお腹の隙間に、ギュツと詰め込む。

お味のほうは・・腹具合も足を引っ張ってか、「ふーん」のレベルだった。

それより相方は、2000円しか減っていない「地域クーポン」が気になる様子。

お菓子箱を2つばかり手に取り、さっそくレジでクーポン決算に挑戦。

ところがスマホが古く、メモリーが少ないせいか

何度試しても店のQRコードを読み込むことができない。

結局、QRコードの下にある数字列を入力して、やっと引き落としに成功する。

20代30代の若者は楽々操作できるのだろうけど

我らアラカン世代に、このスマホ決済は、なかなかの難物なのだった。

正直、紙のクーポンの方がよかったのだが

なにせ旅行会社がHISだからなあ・・ここは頑張って対応するっきゃない。

 

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羊蹄山をちゃんと眺めたのは初めてかも

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結局、これが一番記憶に残った

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サヨナラ、紅葉山・・

中山峠を後に、今度こそ、札幌を目指す。

最後になる〈紅葉の山々〉を鑑賞し、およそ1時間で大都会の中心部へ。

チェックインまで1時間以上あったが

大通り公園沿いあるホテルの地下駐車場に車を停め

そこから歩いて、北へ。

 この日、唯一立ち寄ることを決めていた、北海道大学へと向かった。

 

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おひさです。大通公園

南門から入ると、ちょうど行く手を横切るように、長い長い学生の列が。

全員北大生だと思うが、何の行列なのか・・と首を捻っていたら

列の先頭近くに健康診断トラック?が。

そうか。新型コロナの影響で北大も春から閉鎖状態だったはず。

きっとそれがようやく解除され、健康診断を受ける(書類を出す)ために

彼らは並んでいるのではないか。

だとすれば、学内に入れるようになったのはつい最近のこと。

ひょっとして、とてもラッキーなタイミングだったのでは!

――など勝手に想像を膨らましつつ、正門近くの「エルムの森」に入る。

インフォメーションセンターと名乗っているだけあって

何か国語ものバージョンが用意された「キャンパスマップ」がずらり。

おまけに、北大生のアルバイトらしきアイドル顔の女の子が

笑顔で説明してくれるのだから、オッチャンはどぎまぎしてしまう。

学内でも指折りの”きれいどころ”を〈北大の顔〉に据えることで

好印象を獲得しようという戦略なのかもしれない。

その後、併設のショップでオリジナルグッズに立ち寄り

あらかじめチェックしておいた「黒板消しストラップ」をゲットする。

通常ならキャラクターなどがあるところに、小さな黒板消しが付いており

〈消す〉部分のフェルトでスマホ画面をクリーニングできるというスグレモノだ。

 

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”ナゾの行列”にちょっとびっくり

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いきなりこの景色が広がっている。なんだこの大学は?

あとは、敷地全体が自然公園のような北大キャンパスを

中央食堂-ポプラ並木-イチョウ並木と紅葉スポットを探しながら

北へ向かって歩いていった。

それにしても、広くて、そこいらじゅう緑だらけ。

しかしそれよりも驚いたのは、この大学の観光客に対する鷹揚さだった。

大学施設の中にさえ入らなければ、どこでも見学OK!

と思ってしまうほど、オープンなのだ。

キャンパスを行き交う学生たちも、観光客を空気の様に受け止めている。

撮影に夢中になるあまり路上に飛び出すオジサンオバサンを見ても

怒ることも顔をしかめることもなく、せいぜい仲間内で苦笑いを交わす程度。

いったいどこから来るんだろうか、このおおらかさは。

「それが北海道(道産子)なのさ!」

なんて、歯の浮くようなセリフを呟きたくなる。

 

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何回シャッターを切ったことか

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定番の「イチョウ並木」は色づく直前

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そりゃ、ここで学びたくなる気持ちもわかるよ

そして、北大見学のハイライトとなったのが

キャンパスの北に位置する、『札幌農学校第2農場』だった。

「かのクラーク博士の構想によって1876年に開設された

北海道最初の畜産経営の実践農場」というふれこみだが

そんなややこしい説明は抜きに

とにかく150年前の木造建築物のひとつひとつに、見とれてしまった。

こんなにすごいものを入場料も取らずに開放しているなんて・・。

ここでも、北大の太っ腹ぶりに感じ入ってしまう。

 

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残念ながら現在、建物内には入れず

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でも、外から眺めるだけで充分満足

南から北へ、ゆっくりキャンバスを散策し

最後の「第2農場」では、しばらくたたずんでいたため

外に出たのは15時半になろうとする頃だった。

そういえば、「あげいも」以来なにも口にしていない。

ここは、札幌名物のラーメンだな!

と、いったんは盛り上がったのだが・・

スマホでマップ検索してみても、近場にめぼしいラーメン店は見つからず。

なぜかカレーの店ばかりが好ポイントで、存在感を主張していた。

しかも、15時過ぎという中途半端な時間でも営業している。

・・こうなったら、カレー、行ってみるか!

 

一番近くにあったチベット?スタイルのカレー店はパスして

次に近いスープカレーの店「ピカンティ」に入る。

最低価格の野菜カレーを注文したが

それでも900円台と、カレーにしてはなかなかのお値段。

しかし、アツアツの鉄の器で運ばれてきたカレースープをひとくちすすったとたん

その味わいと風味の深さに驚いてしまった。

スープカレーと称しており、確かにカレーの要素である香料は使っているが、

その実態は従来の「カレー」とは大きく異なるものだった。

ひとことで言えば、〔カレーをスープ状に溶いたもの〕ではなく

むしろ(カレー)ラーメンのスープに近い食感なのだ。

・・なんていうヘタクソなグルメ批評は置いといて

ひと口含んでしまうと、スプーンが止まらない。

「あんまりお腹空いてないけど」と言い合っていたのが嘘のように

ライスとスープを合わせては、夢中になって食べ続け

最後の一滴まで完食してしまった。

文句なしに、今回ナンバーワンの美味!

〈食べ放題ビュッフェ〉で弛んでいた舌と胃袋に

ガツン!!と一発かましてくれた、感激の一皿だった。

 

てなわけで、衝撃のスープカレー体験を終えると

このは、印象に残っていることは少ない。

店を出ると、すでに街は夕暮れ時(16時半ごろ)。

食後の散歩を兼ねて、北大の敷地に沿って南下。

札幌駅~大通公園狸小路とぶらぶら歩き

土産物店を数軒回っては、残りの「クーポン」を使いきった。

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「カレー」は記念写真のみ。代わりに夕暮れの道庁を・・

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夕方以降はグズクズな一日だった。

夕食に関しては、最前のスープカレーですっかり満たされてしまい

海鮮料理どころかラーメンに挑む気にすらなれず

ホテルに帰る途中のコンビニで軽食とアルコールを買っただけ。

遅くまでだらだら外食するよりも

さっさとシャワーを浴びベッドに寝そべりたい気持ちのほうが勝ってしまった。

そんなわけで、やたら質素な最終日のディナーでしたとさ。

 

例によって、到着した日には長~~く思えた今回の北海道旅行だったが

3日目ともなると、滝のように時間は流れ落ち

明日はもうお昼前の飛行機で帰らなければならないことに。

きっと、本物の人生でも、最後のときになったら

こんなふうに「なんだか、あっという間だったなぁ・・」なんて

深い溜息とか、ついちゃうんだろうね。

 

ではでは、またね。