みんな、「ふんいき」だけで未来を選んじゃうんだね ――きょうの”なんだかなぁ” 

4年間かけて、ひとつも目標を達成できなかったウソ吐きが

どさくさ紛れの選挙で、また、東京のトップに選ばれた。

薄皮一枚取り繕ったイメージ戦略だけを武器にして。

 

耳あたりのいいスローガンと具体性のない希望論ばかりを

さも自信ありげに大きな声ではきはき喋る。

ひと目でわかるコンパクトで明快な見出しと一緒に

自分の顔のアップをしっかり見せる。

テレビ時代に修得した、だれでも簡単にまねのできるパフォーマンス。

 

そんな面の皮一枚の自己アピールを前に

圧倒的多数の人々は

かの人の言動を真剣に考える手間などかけず

〈すき・きらい〉という感情のフィルターに対象を濾し取り

ほんの数秒で・・「ま、いいんじゃない」と判断。

それ以上時間を費やすのはもったいないと思考を停止し、

頭の中の既決ボックスに放り込む。

 

どうせ公約なんか守らないし

誰がトップに立っても大差ないもんね。

とりあえずこれ以上悪くなんなきゃいいや。

悩んだり考えたりするだけ、無駄無駄。

 

空前の緊急事態下を口実に

己の無作為を追及される恐れのある公開討論会

ただの一度も開催せず。

伝家の宝刀のごとくコロナを振りかざし

選挙民から考える余裕を奪うという

火事場泥棒さながらの選挙戦をやってのける。

都合の悪い時はじっと身を潜め

アピールできると察した次の瞬間、全力で露出する。

フットワークの良さだけは抜群だ。

 

未曽有の危機というドサクサに紛れ

悲願の憲法改正を強行しようした某国首相と

いい勝負である。

 

かくして、考えるのが面倒な人々が増えれば増えるほど

選挙に名乗りを上げる新顔のプロフィールは

年々場末のホストクラブ化していく。

なにはなくとも、見た目の好印象がいちばん。

二番目に、スカスカでいいから気持いい言葉を連発できる人。

 

この調子でイケメンのヘッドハンティングが増えていくと

遠からず、〈選挙〉は、

名実ともにAKBのそれと全く同じものになる

そんな気がしてならないのだ。

 

――てなかんじで

今日はしんぼうたまらず

「本日の”なんだかなぁ”」を書いちまいました。

 

ではでは、またね。