"美少女の街"タリン エストニアからラトヴィアへ 2019.6.27-7.4 1日目 60'sふたり旅

2019年6月27日(木)

 

かれこれ30年ぶりに搭乗したアエロフロート

さすがにソ連時代のようなぞんざい&非効率さは解消されているだろう

なんて考えていたが、甘かった。

機内設備や機内食は、北回り路線中ほぼ最低レベルを維持。

悩んだ末予約した「窓側3席中空け作戦」が成功し

これで少しはゆったりできる!……と喜んだのも束の間。

座席のひじ掛けが壊れていて上がらない。

身体を横にずらすことができず

中央の席は荷物の一時置き場にしかならなかった。

 

さらにうんざりさせられたのが

モスクワ空港に到着し、でタリン行きの便に乗り継ごうとしたとき。

他の乗り継ぎ客でごったがえす受付スペースに押し込まれ

一カ所しかないチェックポイントを通過するまで

なかば早い者勝ち状態の行列に並び

ただじっと順番が来るのを待ち続けねばならなかったのだ。

ゲートも通路も売店も、みんな綺麗でスマートに生まれ変わったのに

なぜかここだけ「旧ソ連」が生き残ってる感じ。

そんなに人民を並ばせたいのかよ・・

長時間フライトでへこたれぎみのオッサンにはキツイ仕打ちだった。

 

とはいえ、タリン行きの便に乗ってしまえば、それも過去の話。

次々との眼下に展開していく豊かな自然は、まさしく絶景!

天気は上々だし、近距離だから高度も低め。

そして斜めに傾きかけた陽射しが、森や林や川を徐々に赤く染めあげていく。

初夏を前にしたうヨーロッパならではの透明な新緑を見ているだけで

――やっぱり、来てよかった。

単純に、そう感激してしまう自分がいた。

 

でもって、現地時間20時少し前。

無事、タリン空港に到着。

日本国内だったら函館空港ぐらいのこじんまりとした施設で

何のストレスもなくスムースに入国できた。

さっそく空港内の売店(キオスク)で

ウヒスカールト(タリン市内乗り放題カード)の3日券を購入。

スマホに入れるプリペイドSIMカードも求めたが

エストニア国内のみで通用する1週間有功タイプしかないという。

後半戦のラトヴィアで使えないのはシャクだったので

今回はSIMカードなしで頑張ってみることに。

前もってエストニアとラトヴィアの地図はインストールしてあるから

少なくとも道に迷うことはないだろう。

 

これで、準備完了。

あとは今夜の宿を目指すだけ。

嬉しいことに、売店のちょっと先の屋外にトラムの停留所があり

市内へ向かう一台がスタンバってくれていた。

荷物を転がし広い車内に乗り込み

買ったばかりのウヒスカールトを読み取り機にタッチ。

 

まだまだ昼間のような明るさのなか

大きな窓の外に広がるタリンの街並みを眺めること15分。

いちど乗り換え、さらに5分ほど先の停留所で降りれば

目指す宿はもう目の前。

この地の利の良さも魅力だった、Fat Margaret 's 16€ Hostel。

名前のとおり、16ユーロで泊まれるドミトリーも用意してある(はずの)

バックパッカー御用達のリーズナブルなホステルだ。

もちろんアラカンコンビにドミトリーを選ぶ根性などはなく

予約したのはバストイレ付のツインルーム。

受付けの若者は親切で終始にこやか。

部屋も2階の広々とした角部屋で、期待以上。

冷蔵庫がないことだけが、ちょっと残念だったけど。

 

なにはともあれ、やっと着いた。

ベッドの上でひと休みする間も惜しく、すぐ出かけることに。

時計は21時を過ぎていたが、まだ日本の感覚では夕方前といった陽射し。

カラリと乾いた青空に浮かぶ千切れ雲を見上げつつ

スール・ランナ門から城壁に囲まれた旧市街に入っていく。

 

「おとぎの国」などと称されるだけあって

両サイドに同系色の3~4階建てが行儀よく建ち並ぶ

小ぢんまりとした美しい通りが迎えてくれた。

確かに綺麗なんだけど・・でも・・

「なんか、ドイツとかプラハを思い出すね」

相方の言葉にうなずいてしまう。

期待していたほど感激しなかったのだ。

(後からドイツの諸都市と違い空襲で破壊されていないから

 ドイツよりもドイツ的な町並みが残っているのだ、と聞いて認識を改めたが)

 

それよりも、目を引いたのは

道ゆく地元の女の子たちの脚が長いこと・・

八頭身なんて当たり前。

つま先から頭のてっぺんまでスリム&スマート。

日本だったらモデルエージェントにスカウトされるだろうスタイルの良さなのだ。

さすがは、美人の国。

もちろん中年以降は、みなさん見事なまでのふくよかさんなのだが。

なにはともあれ、眼福、眼福。

 

そんなこんなで街並み(女の子)を眺めつつ散策すること小一時間。

中途半端にお腹が空いてきたので

軽く飲食できるという老舗パプ「Hell Hunt」に入り

名物のシードルで喉を潤す。

時刻は10時過ぎ。

店内は観光客でいっぱい。

料理も思ったより口に合う。

スポーツパブ風にサッカーの中継をやっており

よく見ると、女子ワールドカップ準々決勝のイギリス戦。

日本が勝ち進んでいれば、ちょうど生で観戦できるタイミングだったのだ!

なんだか妙に損した気分になり

途中で買い求めたミネラルウォーターをぶら下げ、すごすごと宿に戻る。

 

ともあれ、長い長い旅の第一日目は、ようやく幕を閉じた。

さて、明日は丸1日タリンでフリータイム。

どこへ行って、何を食べようかな ♪

 

ではでは、またね。

 

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ラエコヤ広場 テラスのレストランがいっぱい