2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

"マラハジャ・ノベル"と名づけたい 『知らない映画のサントラを聴く』竹宮ゆゆこ 周回遅れの文庫Rock

『とらドラ!』『わたしたちの田村くん』『ゴールデンタイム』 という順で読了して以来 おそらく5年以上ご無沙汰していた(元?)ラノベ作家の 新潮文庫書き下ろし第一作目にあたる小説だ。 アニメ⇒原作のルートで『とらドラ!』にズボッとハマり ひところ…

雪のサレルノと"トマト責め" ローマ&ナポリふたり旅 2017.1.3-1.9 4日目(後編) 

2019年1月6日(金) ナポリ⇒ソレント⇒アマルフィ⇒サレルノ⇒ナポリ ホテルの窓から。この雰囲気は・・暗黒街!? 運転手の力強い頷きに背中を押され どんより雪雲が垂れ込めるサレルノ湾に背を向け バスを降りた人々の後を追って、ゆるい上り坂を歩いて行…

待ってろアマルフィ。リベンジだ! ローマ&ナポリふたり旅 2017.1.3-1.9 4日目(中編) 

2017年1月6日(金)ナポリ⇒ソレント⇒アマルフィ⇒サレルノ⇒ナポリ ここまでコテコテのイスラム洋式だとは・・ 碧い海と空、輝く太陽と地上の楽園と錯覚するアマルフィの海辺。 『地球の歩き方』(2017~18年版)では、このように絶賛されていた …

旅の良し悪しはトイレで決まる!?  ローマ&ナポリふたり旅 2017.1.3-1.9 4日目(前編) 

2017年1月6日(金)ナポリ⇒ソレント⇒アマルフィ⇒サレルノ⇒ナポリ ここまでたどりつくのは大変だった・・ この日、イタリア全土は祝日(御公現の祝日Epifania) 博物館や美術館が軒並み閉まるらしかった。 (ポンペイは開いていたがフォノ・ロマーノに…

たま~にイタい、"心のマッサージ" 『二度寝とは、遠くにありて想うもの』津村記久子 周回遅れの文庫Rock

昔から、思い通り(予想通り)に物事が進まないと いとも簡単に感情を爆発させ、周りに当たり散らしてしまう。 そして、ひとしきり怒り散らしたあとで、己の了見の狭さにショックを受け しばらくの間、ぶすっと黙り込み〈自己嫌悪の殻〉に閉じこもる。 ・・…

〈不安〉をあおるな。〔希望〕を打ち上げろ。  本日の“なんだかなぁ”

現実から逃れて、楽しかった過去の旅を思い返しているさなかにも リアル世界のゴタゴタは、否応なく耳目に飛び込んでくる。 それらの中から、特に"なんだかなぁ・・"と感じた幾つかの事柄について 「ガス抜き」の意味も込めて、書き連ねてみたい。 まずは、…

遠すぎた「世界三大夜景」 ローマ&ナポリふたり旅 2017.1.3-1.9 3日目(後編) 

2017年1月5(木) ローマ⇒ナポリ リニューアル中だったナポリ中央駅地下 キオスクおやじの忠告に従い ダウンジャケットの下に貴重品バッグを抱え直し ちょうど停車中だった始発のバス(R2)に乗車する。 直後に満員のバスは発車し、大通りを南西に向か…

スリにご注意!! ローマ&ナポリふたり旅 2017.1.3-1.9 3日目(中編) 

2017年1月5日(木) ローマ⇒ナポリ ヴェスーヴィオ山が見えるころ、列車はナポリ中央駅へ ローマから2時間ちょっとの鈍行列車旅で ナポリ中央駅に着いたのは、時刻表通りの13時10分。 ここから予約したホテルまでは、歩いて5分程度だ。 ちょっと…

"浴場教会"と"骸骨寺" ローマ&ナポリふたり旅 2017.1.3-1.9 3日目(前編) 

1月5日(木) ローマ市内~テルミニ駅⇒ナポリ ローマ有数のキワモノスポット、骸骨寺 今日からナポリで2泊する予定だったが 予約したのはホテルだけで、交通手段は決めていなかった。 なので朝7時に起き、朝食を済ませると、その足でテルミニ駅へと直行…

ソマリアの「ワイルド7」だ! 『土漠の花』月村了衛 周回遅れの文庫Rock

裏表紙のあらすじ?にも記されていた通り 〈一気読み必至の日本推理作家協会受賞作!〉であることは間違いない。 事実、第三章「血」に入るころから、ページをめくる手が止まらず 久しぶりの〈読書徹夜〉をやらかしてしまったほどだ。 とはいえ、.読み終わっ…

トラステヴェレで暮らしたい ローマ&ナポリふたり旅 2017.1.3-1.9 2日目(後編) 

2017年1月4日(火) ローマ市内 ローマならではの「法衣専門店」 テヴェレ川沿いの停留所で待つことしばし。 暖かな日差しに眠気を覚えたころ、やってきたローマ中心部行きのバスに乗り込み 再び朝イチで降りたヴェネツィア広場まで戻る。 昼食を食べ…

まさか「観光公害」を懐かしむとは ローマ&ナポリふたり旅 2017.1.3-1.9 2日目(前編) 

2017年1月4日(水) ローマ市内 何も知らずにここに来るなんて、もったいなさすぎる ほとんど記憶に残っていない朝食(パン各種+コーヒー)をかきこみ この日も快晴(でも寒い!)のローマ市内へ。 まずは、テルミニ駅のバスターミナルでバスと地下鉄…

通算5度目のイタリアへ! ローマ&ナポリふたり旅 2017.1.3-1.9 1日目 

2017年1月3日(火) 成田⇒ローマ 久しぶりの〈本場イタ飯〉の味は・・ これまで何度もイタリアには行ってるけど その割に、ローマの鉄板観光地にはまともに訪れたことがなかったよね。 ・・そんなやり取りから、今回の旅はなんとなく決まった。 もとも…

気持ちだけでも"おバカで元気"に!『MM9』(全3冊)山本弘 周回遅れの文庫Rock

なにかといえば自粛自粛の連呼と 医療崩壊とトリアージがタッグを組んでの脅し文句が飛び交うなか どこに行くにも、何をするにも .肩身が狭くなってきた、今日この頃。 せめて気持ちぐらいは、明るくおバカに楽しみたい。 そんな現実逃避にうってつけの傑作…

城跡散策でリフレッシュ! 2021年1月13&14日(後編)Ara-kanふたり旅

2021年1月14日(木) この日の目的地 すっかり味をしめ、快晴が続いたこの日も 道の駅を組み込んだ〈近場ドライブ〉に出発した。 246を南西へと向かった前日とは異なり、本日の進路は北西方面。 一般道をのんびり走ること、およそ1時間。 八王子…

旅の"禁断症状"を「道の駅」で癒す 2021年1月13&14日(前編) Ara-kanふたり旅

1月12日~15日まで国内旅行を予約していたが 「緊急事態宣言&不要不急の外出自粛への要請」などから キャンセルを余儀なくされ ゴミ箱の中に放り込まれたような気分で、ぽっかり空いた四日間を迎えた。 それにしても、「不要不急の外出」って、何? た…

きっと死ぬまで"勉強不足"  『歴史を考えるヒント』網野善彦 周回遅れの文庫Rock

重大事故や犯罪を犯してしまった人が 「知らなかった(だから仕方がない≒罪はない)」と弁明する記事や記録に ときおり接することがある。 果たして〈知らなかった〉からといって、彼(彼女)は許されるのか? いや、そもそも(知らない)ことは、罪なのだろ…

こんなときだから"ほっこり"がうれしい 『ほろほろおぼろ豆腐(居酒屋ぜんやシリーズ第九集)』坂井希久子 周回遅れの文庫Rock

いつ来るのか分からない夜明けを、ただひたすら待ちつづける・・ そんな、心身共に息詰まるような日々を耐えている すべての人(自分も含む)にオススメしたい、物語のひとつ。 ときは江戸時代中~後期。(たぶん一八世紀末あたり) 神田花房町で小さな居酒…

多数決から「ホンモノ」は生まれない 本日の"なんだかなぁ"

年末年始に撮り溜めたスポーツ中継番組も、ようやくひと段落。 これまた集中していた話題の映画は後回しにして 今月スタートしたアニメ番組のチェックを、始めたところだ。 ここ数年やたらと本数が増えたゆえ 初回放送分に限っても、いまだ4分のⅠ程度しか鑑…

"羊の皮をかぶった狼"ラノベ 『裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル』宮澤伊織 周回遅れの文庫Rock

あれこれ読み散らかしている間に アニメ版の放送が始まってしまったので あわてて〈未読の森〉から救い出し、ページを開いてみた。 題名・表紙・あらすじ・「百合が入ってる」という噂などから ”よくある異世界チート自己実現小説”の仲間なのだろうと、勝手…

《宝箱》のような街に出逢う カッパドキア&イスタンブールの旅 2019.11.28-12.5 7日目(後編)Ara-kanふたり旅

2019年12月4日〈水〉 イスタンブール市内⇒空港⇒〈成田空港) フェリーから臨む 夜のモスク すきっ腹とへたり気味の足をなだめながら歩くこと だいたい20分(途中目に止まった店に立ち寄る余力は残っていた)。 目指すケバブ屋があるというエジプシ…

右手にスルタン、左手にバビロン王 カッパドキア&イスタンブールの旅 2019.11.28-12.5 7日目(前編)Ara-kanふたり旅

2019年12月4日(水) キュートなトルコ菓子(買わなかったけど) 盛りだくさんだったトルコの旅も、いよいよ最終日。 この日(正確には翌日)夜半過ぎの便で、サヨナラする予定だ。 あいにく昨日に続いての曇り&小雨模様だったが まだイスタンブール…

それでもアメリカには〈明日〉がある 『オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史 Ⅰ』オリバー・ストーン&ピーター・カズニック 周回遅れの文庫Rock

建国史上最悪のパンデミックが怒涛の勢いで進行しているにもかかわらず 対策に奔走するどころか、ゴルフ三昧の日々を送る片手間に 根拠なき投票違反と陰謀説を叫びつづける現職大統領。 そして、明らかに〈自分のことしか考えていない男〉の主張をカケラも疑…

トルコの”ららぽ”で昼ごはん カッパドキア&イスタンブールの旅 2019.11.28-12.5 6日目(後編) Ara-kanふたり旅

2019年12月3日(火) イスタンブール市内 イスタンブールの”ららぽーと” スマホのマップと車窓の景色をかわりばんこに眺めていると 進行方向右手に、なにやら巨大な建物が見えてきた。 「あ、これだ!」と、次の停車駅メディエキョイで下車。 どこと…

”宗教画”って重くない? カッパドキア&イスタンブールの旅 2019.11.28-12.5 6日目(前編)Ara-kanふたり旅

2019年12月3日(火) イスタンブール市内 ご存知、アヤソフィア 今回の旅では、まだ列車や長距離バスに乗っていなかったので 天気と気分次第では、日帰りでエディルネorブルサに行ってみよう などと考えていたのだが・・ 予定していたこの日は、あい…

傍観者は《感動の物語》を要求する 箱根駅伝2021&『あさひなぐ』(全34集)こざき亜衣 周回遅れのマンガRock

1月3日の、お昼過ぎ。 苦悶の表情でトップを走る創価大学の選手を 猛然と追いかける駒澤大学の選手。 刻々と詰まっていく両者の距離を興奮の口調で連呼する アナウンサーの実況中継を観ていたとき ”ああ、これは圧倒的多数の人が駒澤の大逆転を期待してい…

モスクは「観光地」ではなく”祈りの場” カッパドキア&イスタンブールの旅 2019.11.28-12.5 5日目(後編)Ara-kanふたり旅

2019年12月2日(金) イスタンブール市内 この旅いちばんのモスク ガラタ橋たもとのすぐ東にあるエミノニュ駅からトラムに飛び乗り 13駅先のトプカプ駅でT4線に乗り換え。 3駅目のエディルネカプ駅で降りて、出口から見上げると 目の前を延々と…

ブルーモスクでウットリのちパニック カッパドキア&イスタンブールの旅 2019.11.28-12.5 5日目(前編) Ara-kanふたり旅

2019年12月2日(月) イスタンブール市内 天井ばかり見上げて首が痛くなった(おかげでエライめに・・) 広々とした1階フロアに降り ひととおり揃っているビュッフェ形式の朝食をいただく。 味に関しては特に記憶に残っていないので、それなりだった…